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2016年7月17日 (日)

遺伝と、ペット業界の話①

昨日の続きです。

「膝」というのは一つの例えで、実は遺伝と日本のペット業界の話なんですがー。

親子兄弟は顔が似ているだけではなく、体つきや体質も似ていますね。先祖代々、両親から受け継いだ遺伝子で体は作られているのですから、実は表面からは見えない骨や臓器まで似ていて、自ずとかかりやすい病気や体質も似てきます。「ウチはガン家系」とか「身内に糖尿病が多い」というのも遺伝子が原因です。

そもそも犬の純血種の遺伝子プールは人間のそれよりもはるかにせまいのですから、単一遺伝病はもちろん多因子遺伝病も発症しやすく、繁殖は慎重にする必要があります。

要は、膝の作りの悪い犬は繁殖させるべきではないということです。
(もう少し丁寧に補足するなら、膝が悪くても他に良いところが多く、どうしても繁殖させたい場合は、代々膝のいい家系の犬と掛け合わせるのがベターです)


どの犬を繁殖させるかは飼い主次第。その犬種について学び、美しく、病気のない健康な犬を作ろうと努力しているブリーダーがいる一方、ただひたすら数多く子犬を売ることしか考えず、病気の犬を繁殖に使い続けるブリーダー(いわゆるパピーミル、子犬生産工場)もいます。

3代前くらいまでさかのぼれば、生まれた子犬がどんな病気に気をつけるべきかはわかります。きちんとしたブリーダーであれば、売り渡した後も犬の情報を把握していて、血統の管理をしているものですが、パピーミルはどうでしょう?


”この犬は病気だから繁殖させられない”なんて選別をしていては、利益はでません。幸い病気の犬を繁殖させたところで、パピーミルで起きていることは誰にも見えません。売ってしまってから子犬に病気がみつかっても、最近は動物保険も抱き合わせで売るのが定番ですしね。最悪でも「他の子犬と交換します」で対応。遺伝病ではありませんが、”買った子犬がジステンパーで交換した”なんて話は何度も聞いています。

命ある限り産ませるだけ産ませて、とにかく子犬を売る。産めなくなった犬は手放す。そうしなければ薄利多売のパピーミルは成り立ちません。

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