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2010年2月 8日 (月)

ワタシがペットショップに反対する理由

生体展示販売を行うペットショップの多くは
子犬生産工場(パピーミル)やバックヤードブリーダーから
子犬を仕入れています。
どちらも犬の遺伝や病理の知識をもっているブリーダーではありません。
(知識と愛情があればペットショップには卸さないでしょう)

ワタシがこうしたペットショップに反対する理由の一つは遺伝病に対する危惧

遺伝病は名前の通り、遺伝子に組み込まれている病気。
薬では治せません。命を失ってしまう病気も少なくありません。
発症してしまったらできるのは対処療法だけ。
根本的には、どうすることもできません。

でも、予防することはできます。
病気の遺伝子をもった犬を繁殖させなければ、病気は受け継がれません。
ライソゾームの場合はキャリア同士を交配させなければいいんです。

これを口で言うのは簡単ですが、現実はそうもいきません。

こうした遺伝病の予防を大きくさまたげる存在が、
生体展示販売を行うペットショップ。少なくともワタシはそう思っています。

不幸な犬・飼い主を増やさないためにも、
生体展示販売を行うペットショップでは買い物はしないでください。

【以下、遺伝病に関するワタシの考え】長いので、忍耐力のある方はどうぞ(笑)

ちょうど3年前に開催された北大と酪農大による現代GPセミナーが
ワタシの遺伝病に対する考えを明確にしてくれました。

『犬猫の遺伝病予防:これまでの成果と問題点』
ー治らない病気を通して見えることー
 講師 鹿児島大学農学部獣医学科  大和 修 教授

(2007年2月18日 犬猫の遺伝病セミナーにいってきました

3月28日にグレ母さん主催で開催される講演会の講師、
大和先生によるものです。

ライソゾームはキャリア同士を交配させることで発症します。

病気自体が解明されなければどうすることもできませんが、
解明されたとき、もしくは疑わしい段階で、
ブリーダーがそのラインの繁殖を断念することが必要です。
(大和先生は「希釈していくことが大事」とおっしゃっていましたが
そのあたりは非常に難しいと思います)

そうしなければどんどんキャリアは増え、
キャリア同士の交配が行われる可能性も増し、発症する犬が増えます。
ライソゾームは致死性。取り返しがつきません。

しかし、その犬を、犬種を本当に愛するブリーダーならともかく、
ペットショップに卸すだけの動物福祉を無視したパピーミルや、
知識もなく、お金に目がくらんだブリーダーが
「知らせてくれてありがとう」と言って繁殖を止めると思いますか?

ワタシの知る限り、答えはNOです。
「人の犬にケチをつけるな」
たいていはこんな返事がかえってきます。
(直接販売しているブリーダーなどには繁殖犬を不妊した人もいます)

“クレームは全てペットショップが適当に処理してくれる”
悪質なパピーミルやブリーダーにとってペットショップはいい隠れ蓑なのです。

ボーダーコリーの場合は
ペットショップで扱われる数が少ないうえ(大部分はブリーダー直販)
熱心な愛好家さんが多く、オーナー同士のつながりも深いことから、
他犬種にはないCLに対する対策がみられました。
(しかし残念ながらJBCHNは検査窓口を終了。
2009年12月17日 JBCHNがDNA検査窓口業務終了?!

それでも、最初に声をあげた、五右エ門くんというボーダーコリーを
CL病で亡くしたごえ母さんのご苦労は並大抵のものではありませんでした。
(ぜひ読んでください→さよなら、五右エ門

それがペットショップ店頭で大人気のアプリコットやレッドカラーのトイプードルだったら?
ボーダーコリーと同じように取り組めると思いますか?

また別な問題もあります。

歴史のあるホワイトやブラックとはちがい、
最近の流行で急激に数が増やされたアプリやレッド。

数限られたアプリやレッドの台雌・種雄から
多くの子犬を出産させるために急ピッチで交配させられた
、それが
日本全国に広がるアプリのトイプードルの祖先です。
※表現が露骨ですみません。わかりやすさ優先です

どういう意味か、わかっていただけるでしょうか?

大雑把ですが
同じ遺伝子をもつ犬が多い=同じ病気を発症する確率が高いのです。


こうした背景をもつ、トイプードルのアプリやレッドからライソゾームが出ている、
これはとても怖いことだとワタシは思っています。
(こうした背景だから、ライソゾームが出たのかもしれませんが)

いたずらに脅かすつもりはありませんが、子犬は全国どこへでも流通します。
遺伝子も病気も、あっというまに全国に広がるのです。

(トイプードルのアプリ・レッドは買わないほうがいい、と言うつもりはありません。
よく調べて、考えた上で買ってほしいだけです。ほかの犬種を飼う場合と同じです。ねんのため)

ワタシはこんなブログを始めたことから、
ライソゾームで愛犬を亡くした飼い主さん二人と知り合いました。
その一人がのえさん。

ライソゾームを発症して虹の橋をわたった
トイプードル・ノエルちゃんの飼い主さんです。
(2007年12月10日 トイプードルの病気について

今回の講演では、ノエルちゃんの映像も公開されるかもしれません。

冷静に見る自身はありませんけど、目をそらすわけにはいきません。
のえさんは最期まで、治ることのないノエルちゃんを支え続けたんですから。

本当に犬が好きな人には、
こうした病気についてもっと理解を深めてほしい。
特定の犬種を愛している人には特に知ってほしいです。
(あ、雑種好きは知らなくていいってことじゃないんですよ^^;)

もし興味をもっていただけたなら
ライソゾームについては、この記事のpdfをご参照ください。

→2007年11月17日犬の遺伝病について

講演への参加はまだ受け付けていらっしゃるようです。
業界の方たち、特にブリーダーやペットショップの方はぜひ^^
(こんなブログは見てないでしょうけど。笑)

病気でフラフラになりながらも、
飼い主の元へ戻ろうとする犬たちの姿をみてください。
この病気を発症した犬の、飼い主の気持ちを想像してください。

この病気がいかに残酷か、身に染みてわかります。

*.* .*.☆
安易にネットで犬や猫を販売・購入するのは反対です
*.* .*.☆
   ☆.* よろしければ、プロフィールもご覧ください*.

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コメント

こんばんわ。
直接メールさせていただこうかとも思ったのですが…
今日の記事を拝見致しまして、また私の知らなかったことを
知る機会ができたこと、感謝しております。

我が家の幼犬ダッフィー君は、トイプードルのアプリ!
先日ご紹介されていた講演も、参加させていただきたいと
思っております。

直接、主催者の方にメッセージすればよいのでしょうか…??

投稿: duffy*mama | 2010年2月 9日 (火) 22時30分

duffy*mamaさん、こんにちは。

申込みはグレ母さんのブログ【Gracious garden】
http://gurehime.blog14.fc2.com/?no=1351
コメント欄から申し込むのが簡単だと思います^^


トイプードルのアプリに限った話じゃないんですよ。
急に流行って増やされた犬種は同じような背景をもっています。
(たまたまワタシが説明できるのがプードルというだけです)

ちょっとわかりにくい文章だったなぁと反省してますorz
後日あらためてまた書くつもりなので
もしよかったら読んでください。

ダッフィーちゃん、順調ですか^^
あちらの件、こちらの都合が二転三転してしまってスミマセン・・・。
また連絡します♪

投稿: ワタシ | 2010年2月10日 (水) 10時14分

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