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2009年12月25日 (金)

犬と猫と人間と。の感想

札幌での上映が終わった「犬と猫と人間と」。
そろそろ感想を書いてもいいでしょうか^^
(ネタバレしちゃいけないので我慢してました。爆)


caution!【以下、ネタバレあり】

以前もここで書いたとおり、ワタシ的には普通・・・だったんですが
ワタシの周囲では「やや不満」的意見が多かった。

理由はなんとなく想像がつきます。

「やや不満」と言った仲間はみな、深く愛護に関わっている人ばかり。
ようするに、あの映画よりも自分のほうがよほどいろんな経験をしていて
製作者の知識を凌駕してるわけです。

自分の知っている世界のドキュメンタリーほどつまらないものはないかもしれません(爆)

「どうしてもっと、あそこを掘り下げてくれないの?」
「もう少しふみこんでほしかった」という感想になるのは
とてもよーくわかります。


たとえば徳島の崖っぷち犬がクローズアップされたとき、
便乗して保健所で、自分の家で生まれてしまった子犬の里親探しをしていた女性。

「近所の人が放し飼いをしていて、うちの犬が妊娠した」と
さも、近所の人が悪いといいたげでしたが、
どう考えたって飼い犬を不妊しない飼い主にも充分責任はある。
「じゃあもう不妊手術しましたか?」と聞きたいところですけど
そこにはふみこんでくれない。


一方で、神奈川の愛護団体の犬の訓練。
遊び好きで制御のきかない白い犬が譲渡先から「手に負えない」と戻される。
その後、外部のプロトレーナーによる犬のトレーニングが始まるが、
その方法はチョークチェーンを使い、犬をおさえつけるタイプ。
なかば虐待しているようにも見えなくはない。
映画の視点はそれを批判する方向に向かい、その話題を掘り下げ始める。

ワタシもあの訓練方法がベストだとは全然思いません。
ただ、トレーナーの方も言っていたように
「全ての犬にできる訓練ではない」わけです。

犬によってはああいった厳しい訓練でコントロールする方法もある、
それは一つの選択肢であり、
それを決められるのは所有者自身なんでしょうね。
(個人的には“多くの愛護団体が分裂するケースが
こうした犬を思うがゆえの意見の食い違いなんだよなぁ”と感じました)


その後、どういういきさつがあったかは描かれていませんが、
トレーナーは褒めてのばすタイプの方にチェンジ。かなり犬の表情もかわっていました。
が、その後もまたトレーナーはチェンジ。

たぶんこのシーンをみて、最初のトレーナーの犬の扱いがひどい!と
思う人もいたとは思うんです。

でも、あの愛護団体やトレーナーはいいとか、悪いとかそーいうこと以上に
犬によっては成犬になってからのトレーニングが一筋縄ではいかないこともある、
愛護団体もみんないろんなことに苦悩しながら
一歩一歩手探りで進んでいる、という現実を感じてほしいです^^


また、野良猫たちへの餌やりと、
ホームレスの方たちを支援するカメラマンと奥様。

インタビューで奥様が
「不妊手術は神への冒涜です」※と言い出したときには
まさか不妊反対派か?なんてドキドキしましたが、
奥様は不妊手術をした上で猫たちに餌をあげていました。
※セリフ自体はやや違うかもしれません

たしかに不妊手術は人間の勝手。
でも自然界なら淘汰されていたはずの命が、人間の側で暮らすことによって
増え続けるわけですよね。
生まれた命をこんなに粗末にして手をかけている現状を考えれば、
可哀相ですが犬猫を本能のままにはしておけません。
もっともっと不妊手術を普及させるべきですし、
ウチのコ可愛いだけで増やしてはいけない。

それを人間の側で生きることを選んでしまった犬や猫の宿命だと言うのは
本当に勝手だと思いますが、それ以外に解決方法はありません。

奥様も、カメラマンのご主人も立派ですね。


また、山梨の“犬捨て山”で犬の世話をしながら暮らす
心優しいおじさん。
「愛護団体なんか信用できない。手を差し伸べてくるのは最初だけ」
とおっしゃっていました。

が、それは愛護団体・・・というよりは、多くの一般的な日本人ですね(苦)
一時的な感情でいっときの支援はするけど継続しない。

たぶんおじさんには深い意図はないのでしょう。
でも、一人ひとりのコメントをどう切り取って繋ぐかで
観ている人が受け取る印象というのはずいぶん違ってしまいます。
(ドキュメンタリーや取材が怖いのはこれですよね・・・)


こうしたちょっとしたニュアンスの違いをそのままに放置してしまうところが、
このドキュメンタリーが全編的にツッコミが甘いと感じられる一因ですよね。


・・・と思うがままに書きましたが、
批判的意見に受け取れたりするんでしょうか。
でも、そうではないんです。

本当に、あまり愛護に関心のない動物好きの人があの映画をみて
いろんなことに気づき、ナゼこんなことになっているの?と
感じてくれたらいいなぁと思っています。

これから公開を控えた地域にお住まいの方はぜひ。

製作者だって、愛護を熟知している人のためには作っていないでしょうし
全ての人に納得してもらえるものはありませんー。
批判も評価のうちですよね。
何よりこうしたテーマで映画を作ってくれたことがエライ!

なんて、今日の話はちょっとえらそうですね~^^;

*.* .*.☆
安易にネットで犬や猫を販売・購入するのは反対です
*.* .*.☆
   ☆.* よろしければ、プロフィールもご覧ください*.

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コメント

私は結局観に行けなくて残念です(>_<)
ワタシさんの感想を読んで「そんな内容だったのかぁ」と。


ただ引っかかったのがチョークチェーンの訓練! 誉めて伸ばして時に厳しくチョークは当たり前の訓練を学んだ(勿論、犬種によりますが!)ので、えっ!?虐待??とビックリ!!
観てないので、なんとも言えませんが的確な指導じゃないの!?と困惑です。
どぉりで、我が家の愛犬のお散歩躾訓練中に「可哀想」などと言われた訳だ(苦笑) と少々納得気味の引っかかりでした( ̄∀ ̄)

映画を観て何か感じとって繋がってくれれば良いけど、打ち上げ花火で終わる方が多いでしょーね(>_<)

投稿: みなみな | 2009年12月27日 (日) 06時29分

みなみなさん、朝早くからありがとうございます(笑)

みなみなさんのような専門家の方がどう思うかも知りたかったので残念です^^
ワタシの周りは・・・ワタシを入れて7人くらいかなぁ。

>ワタシさんの感想を読んで「そんな内容だったのかぁ」と。

わっ、そんな内容ばっかりでもないんですよ~。
(すみません、やっぱりそう受け取れましたか・・・^^;)

保健所の現状から日本における犬の歴史などにも触れられていたし、
イギリスの犬事情も紹介されていました。
犬猫のことを知らない人が一から作るのは相当大変だっただろうなぁと思います。
何より犬と猫の両方を扱って、どうまとめるかは
結構苦労されたんじゃないでしょうか。

>我が家の愛犬のお散歩躾訓練中に「可哀想」などと言われた訳だ(苦笑)

やっぱり「可哀相」って言われたことあるんですか・・・ご苦労さまです(苦笑)
感情でやっているか、セオリーにそっているかで見た感じもずいぶん違うと思うんですけどね。

ただ、映画は別ですよね。
犬がぐいぐい締め上げられるシーンが連続して映れば可哀相な印象を受けます。
知らない人ならなおさら虐待に見えなくもなく、そこに製作者の意図が入りすぎている気がして、若干ひきました~^^;

投稿: ワタシ | 2009年12月27日 (日) 10時52分

はじめてコメントさせてもらいます^^
見に行きましたよ、「犬と猫と人間と」!
感想は・・・まったくもって不満です(T_T)
最初は、「これから掘り下げていくのかな」くらいに思っていたら、そのままマッタリと終わってしまった!!Σ(゚д゚;)
しかも近所の犬の放し飼いのせいで生まれてしまったと言っていた女性、放し飼いを知っていたなら避妊手術して自分の犬を守っておけばよかったんじゃないのか!?とか、悶々とするシーンもいくつかありました。
でも、愛護に関して全く知識のない旦那さんが(無理やり付き合わせました)、見終わったあと何だか深刻そうな顔をして、「いろんな現状があるんだね・・・」と言っているのを見て、自分との温度差の違いに驚きましたね。
訓練されていた白い犬がかわいそうだったとか、野良猫って大変なんだとか、感じたことによって不妊手術の大切さや、保護施設の現状も少しわかったみたいでした。
あまり関心のなかった人の心には、響くものがあるんだなーと、ちょっと安心です。
ただ、現状を理解することでいっぱいいっぱいだったのか、野良猫にご飯をあげていた奥さんのこと、不妊手術反対派だと受け取ったようでした(゚ー゚;
もちろん誤解は解いたんですけど・・・。
動物好きなたくさんの人が見てくれるといいなーと思いました。


投稿: れん | 2009年12月27日 (日) 19時46分

れんさん、はじめまして。
コメントありがとうございます。

ワタシの周囲でこの映画を見たのは愛護に関心のある人だけだったので、ご主人の感想がとても参考になります^^

やっぱり愛護の意識が高い人ではなく、元々興味関心のない無理やり(笑)連れて行かれたという方のほうが心に響くものがあるんですね。

あぁ失敗・・・ワタシも愛護仲間以外と行くべきでした(苦笑)

あとは、愛護には無縁の“ただの映画好き”“ドキュメンタリー好き”という人がどのくらい見てくれているのか・・・

ただその場合も、ご主人の感想の通り、白い犬が可哀相とか、小西さんの奥さんが不妊手術反対派だとか、愛護の知識の少ない方が見ると単純に誤解してしまう編集が多すぎるのが気になります。

見終わったあとに、れんさんのような解説が同伴者からあればいいんですが。誤解を招いては元も子もないですものね、ちょっと心配です。

投稿: ワタシ | 2009年12月30日 (水) 02時55分

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